ねえさんが、母親である自分自身と重なって、読みながら涙が止まらなくなった絵本。
図書館で借りた一冊でだったが、読み終えてすぐに購入した。
子どもたちもすっかり気に入って、今では何度も本棚から引っ張り出してくる。
物語に出てくるのは、いもうと想いの、やさしいおねえさん。
遊んでいるときも、草原に行くときも、おさいほうをするときも、いつもいもうとのそばにいる。
泣いてしまったときには、そっと肩を抱いて、
「さあ、おはなチンして」
そう言って、なぐさめてくれる。
でも、ある日。
いもうとは、ひとりになりたいと思った。
こっそり家を出て、草原の中へと歩いていく。
いもうとを必死に探しても、どこにも見つからない。
草原ののぎくの中に座り込み、泣き出すねえさん。
いもうとが泣いたときは、ねえさんがなぐさめてくれる。
でも、ねえさんが泣いたときは…。
その場面で、胸がぎゅっと締めつけられた。
ねえさんが、育児中の自分と重なって見えたのだ。
子どもが泣けば、母である私がそばにいる。
けれど、私が泣いても、私のそばにはだれもいない。
読み聞かせをしながら、気づけば涙がこぼれていた。
子どもたちは、母の涙に気づいていなかったが。
そして物語は、やさしい場面へと進む。
いもうとは、泣いているねえさんの肩に、そっと手を置いて、こう言うのだ。
「さあ、おはなチンして」
その一言に、また涙があふれた。
いもうとは、いつのまにか、ねえさんをなぐさめられるほどに、ちゃんと成長していたのだ。
子どもの成長と、思いやり。
読むたびに、心が静かに洗われるよう。
そして、このやさしいお話に寄り添うような、やわらかな絵も印象に残る。
物語のやさしさが、そのまま絵になったような一冊だった。

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